■勘定照合システムについて
■勘定照合システムについて
今回は勘定照合について書いてみたいと思います。
銀行の営業店では、一円でも数字が合わないと帰宅する事ができないと
昔の銀行を知る人は世間で言われてきたことをご存知と思います。
銀行事務に正確さを要求する表現の一種だつたと思います。
確かに銀行は信用を一番大切にしているビジネスですので、
事務がルーズであってはならないのです。
びた一円の間違いがあってはならないという戒めの表現と思います。
銀行の事務の正確さを保証するための仕組みとして、勘定照合用の
システムがいろいろと組み込まれており、勘定ミスを発生させ難い
仕組みやミスが発生しても比較的簡単にミスを発見できる仕組みが
随所に組み込まれています。
今回は銀行の勘定照合のシステムに関して説明したいと思います。
銀行の営業店では、午後3時にシャツターが閉じて店頭での営業が終了
すると一旦勘定を締めます。
店内の勘定を一斉に締めて、店内勘定の照合を行います。
勘定科目別に、伝票の枚数と伝票上の金額を入金別、出金別に加算機で
集計します。銀行の営業店で利用している加算機はジャーナル付きで
入力の数字の加減算だけでなく、入力件数もカウントする機能のものを
導入しています。
そして、加算機で集計した伝票の件数の合計と金額の合計
とオンライン端末で入力されて集計された件数と金額とを照合します。
原始伝票を加算機により再集計した科目別、入出金別の件数と金額の数字と
コンピュータに端末入力された件数と金額が完全に一致していれば
勘定ゴメイということになります。
最初の勘定照合で件数、金額が一致することを「一算ゴメイ」と
言います。この「一算ゴメイ」は事務の正確さの指標と考えられており
連続記録の更新することを各店対抗で競ったものです。
また、銀行の事務の基本には、記帳印字というものがあります。
これは伝票をコンピュータに入力した結果を伝票の片隅に打ち出して
端末入力の結果を伝票上に残すことにより、端末に入力した結果と
原始伝票上の内容とを照合することを原則にしています。
勘定が一致しない場合には、この記帳印字と原始伝票の内容を個別に
点検することにより入力ミスを発見できる仕組みとなっているのです。
勘定照合システムの第一番目の機能が原始伝票と端末インプットの
結果とを照合することです。
第二番目の機能が現物照合という勘定照合機能です。
現物とは現金は勿論のこと、小切手や手形、通帳や証書のことを
言います。これらの現物の在庫の管理は重要事項です。
銀行の営業店では、現金を受け入れたり、現金を支払ったり、
現金を両替したりする現金の出入りの移動があります。
これらの現金の移動が正確に行われたかを在庫照合することにより
確認するのです。
確認の方法は、営業店全体の手持ち現金とコンピュータで管理している
営業店に存在する筈の現金在庫金額の一致を確認します。
現金は紙幣、硬貨に分け、金種別に現金在庫を照合します。
この数字が一致しないとどこかでミスが発生していることになるのです。
この数字が一致しない場合の原因を追究しやすいように、作業ユニット
単位、テラー単位、出納係単位等に細分化された単位で現金の手持ち在庫
とコンピュータが管理する在庫を細分化された単位で個別に照合できる
仕組みを組み込んでいるのです。当然のことながら、全店の現金在庫を
把握するためには、個別の現金在庫を把握して、この総合計として、
営業店の現金在庫が把握できるのです。
銀行の現金は、いろんなところに分散しています。
大金庫の中、出納室の中、現金自動出納管理機の中、テラー端末の
現金自動受け払機の中、ATM端末の現金入出金機中、両替機の中等と
各種の自動機器の中や手元現金格納箱の中等に分散しています。
個々の取引での現金の出し入れは勿論のこと、これらの機器の間での
場所の移動もあります。
これらの移動も伝票を起票して端末インプットします。
現金在庫が一致しないということは、個々の取引で多く支払ったか、
少なく支払ったか、または多く入金したか、少なく入金したことに
なります。また、場所の移動時の受け渡しのミスも発生します。
現金に関しては「現金その場限りの原則」というのがあります。
現金の受渡は、受渡の瞬間瞬間で完結することが原則です。
後刻、受渡が多かった、少なかったと言っても証拠が残りませんので
「その場限り」が銀行の現金受渡時の原則となっています。
当たり前のことですが、この原則はどこの世界でも同様と思います。
現実問題として、毎日毎日100%で勘定が「一算ゴメイ」というわけ
ではありません。勘定が一致しないケースも発生します。
この場合はミスの原因を追究することになります。
勘定科目別の伝票の枚数・金額が異なる場合には、伝票が紛失して
いたり、他の科目と入り繰りであったりします。
この場合には、紛失伝票を探すことになります。
金額のみが異なる場合には、加算機の集計ミスか、オンライン端末の
入力時のインプットミスが原因と考えられます。
その他にも、考えられるミスの原因はいろいろあります。
よくあるミスの原因に、「ケタチ」、「イリクリ」等があります。
「ケタチ」の例としては、35,674,000円を
3,567,400円と数字の桁数を間違ってしまう場合です。
また、上記の数字で35,764,000円として数字の前後を
入り繰ってインプットしてしまう場合があるのです。
勘定の合わない原因は徹底的に追究する必要があります。
原因が不明の場合は仮勘定を立てて、原因が判明するまで記録を
残しておきます。
現金以外にも、通帳、証書、小切手、手形等の手持ち在庫も照合の
対象になります。これらは重要管理物になっており、
在庫の出し入れ、書損等の管理も厳重に行うことになっています。
以上のような勘定照合システムを使い銀行は事務処理の品質を保持して
いるのです。
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