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2005.04.28

■「メールシステム」について

■「メールシステム」について

 前回は「現金の搬送」に関しての物流システムの話題を取り上げました。
 今回は銀行の「物流システム」のもうひとつの「メールシステム」に
 関して書いてみたいと思います。

 銀行の「メールシステム」は、自営の宅配便のようなものです。

 営業店と本部の間の書類のやり取り、営業店と事務集中センター
 の間の伝票や手形のやり取り、営業店と営業店の間での書類や伝票の
 やり取り、各種のコンピュータ出力帳票のやり取り等々と銀行の内部では
 各種の「書類や伝票や現物」が往復しています。

 これらを、スムーズに搬送するシステムが「メールシステム」です。
 この「メールシステム」を支える専門セクションも設置されています。

 「メールシステム」は、途中で搬送ミスがあっては困ります。
 従って、いろいろなミス防止のための工夫がなされています。
 重要書類等の送付に関しては、書留便と同様な仕組みもあります。
 これ以外にも「メールシステム」に銀行独自の工夫があります。

 その一部について説明してみたいと思います。

■専用の送受のための布製の丈夫な鍵付袋の利用 

 手形や小切手等の営業店から集中事務センターへのメール便は、
 毎日発生します。このような場合には専用の派手な色つきの厚手の布製
 の袋を制定して、この袋に「手形や小切手」を入れて、件数と金額の
 合計を表示した送付状をつけて送る方法が制定されています。

 勿論、「現物」の異動に伴い、「勘定科目」の異動を伴うもののあります。
 これらは、「勘定照合システム」の対象になります。
 送付状の作成は、オンライン端末により入力され、この結果として
 送付状が作成されます。
 この送付状を受取った側では、これにより、「現物」と「勘定」を照合する
 という仕組みを構築しています。
 従って、現物が紛失した場合には、勘定不突合が発生して事務ミスが
 発見できる仕組みが組み込まれているのです。

 余談ですが、この布袋には、途中で中身の抜き取りを防ぐために小さな南京錠
 までついていたように思います。

 そして、このシステムで大切なことは、もしも全く送付するものがない
 場合でもゼロであるということを表示する送付状を中に入れて送ります。
 このことにより途中で袋が紛失したのか、それとも本当に送付物が
 ゼロなのかが判別できるようになっています。

 この袋は、店別に作成され、夕方の便で、事務集中センターへ送られ
 翌朝に営業店へ戻ってくるというように使われています。
 これにより途中で紛失等の異常が発生した場合でも発見できるという
 仕組みになっているのです。

 勿論、専用の袋のすべてに南京錠がついているわけではありませんが
 大小の色別に識別できる専用の袋がいくつか制定されています。
 
 以上の様な説明でイメージが湧いて、ご理解いただけるでしょうか?
 テレビ等で年賀状の仕分け作業の現場をご覧になった方もいらっしゃる
 かも知れませんが、郵便局の仕分け作業現場と同様の仕組みを銀行も
 持っているのです。

■メール専用封筒の工夫

 通常の書類の場合には、定型サイズの封筒の中に書類を入れて
 あて先を書いて送りますが、この封筒にも工夫があります。

 再利用が可能なような専用の封筒を使っていました。

 この封筒には小さな穴が開いており、あて先を何回も書ける
 ように四角の枠を印刷したものを使っていました。

 この枠には、A⇒B⇒C⇒D⇒E⇒F⇒ とあて先を連続して
 書くことができ、再利用可能な封筒となっているのです。

 また、この封筒には、小さな直径5ミリ程度の小さな穴が一定の
 間隔で全面に開けてあり、封筒の中に書類の取り出し忘れがないことを
 確認できるようになっています。

 今考えると当たり前ように思いますが、この工夫は、封筒の再利用と
 中身のとり忘れ等のミス防止のためのノウハウが組み込まれた封筒
 だったのです。

 「百聞は一見に如かず」で、現物を見てもらえば簡単に納得いくとは
 思いますが、文章だけで説明するのはわかりにくいかも知れません。

 ご理解いただけたでしょうか。

■搬送物の削減の方法

 最近では、これらの伝票や書類の移動を極力削減するために、
 イメージ伝送システムが使われるようになっています。

 これにより伝票や書類の移動を極力削減することにより情報伝達の
 スピードアップと、「搬送と仕分け」の作業を削減することを可能
 となっています。
 また、このイメージデータを自動識別することにより、あて先の
 振り分けやデータエントリーの自動化も可能になっているのです。

■「メールシステム」という地味なテーマを採り上げましたが、
 搬送システムにはいろんな工夫が可能と思います。

 宅急便はバーコードにより、搬送物が何処にあるのかをリアルタイムで
 把握できる仕組みになっています。
 将来的には、ICタグ等が利用されることになるかも知れません。

 銀行の「メールシステム」にも重要物に関してはICタグを添付すること
 により、より正確、より迅速な仕分けが可能となり省力化と紛失トレース
 が簡単になるシステムが考えられます。
 ICタグを利用した「新メールシステム」も近い将来開発されるものと
 思います・・・。

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