■ICカードの応用分野(続々)
前回に引き続き、ICカードの応用分野について解説していきます。
前回のVOL.015で、ICカード化により、クレジットカードの損失額
が減少すると説明しました。
この損失額を相当の額になると数字を明記しませんでしたが、読者の方から
照会がありましたので、未確認データですが、平成14年度の実績で、
不正利用額が300億円、盗難・紛失事故額が250億円で、
合計で550億円の損失が発生しているという数字があります。
ご参考までに掲出いたします。
読者の方からの反応は大変うれしいものです。
お答えできない、ご質問等もございますが、ご意見、ご照会等がありましたら
どうぞご遠慮なく、ご意見をお聞かせください。
メールアドレスは、mailto:seiichi@blue.plala.or.jp です。
さて、ICカードの応用分野を引き続き説明していきます。
■社員証、学生証への応用
10年以上前から多くの企業や学校で、社員証や学生証としてICカードが
導入されてきました。
ここで使われるICカードは、接触型と非接触型の二つのパターンが
ありますが最近では非接触型が主流になっているようです。
非接触型のICカードを利用すれば、オフィスや学校のコンピューター
ルーム等への入室も読み取り装置に軽く触れるだけで入室資格の有無を判定し
自動ドアの開鍵が可能となります。
また、キャッシュレスシステムの搭載も可能で、社員証や学生証を使い、
企業内の食堂や売店でPOSレジに支払い機能を組み込むことにより、
現金不要とする企業や学校も増えています。
ICカードをパソコンに追加した読み取り装置に読み取らせることにより、
本人確認のための「鍵」として、ログオン・オンの認証を社員証や学生証で
行うことも可能です。
この社員証や学生証と銀行のキャッシュカードとの相乗りシステムは
いくつかの事例があり、銀行の職域戦術のひとつとなっています。
■診察券、医療カード、フィットネスカードへの応用
医療機関やフィットネスクラブなどでは、ICカード内に個人の健康状態の
情報を格納することにより、患者や利用者の情報管理に役立っています。
ICカードの大容量の情報記憶機能と、個人のプライバシーを守る
高セキュリティ性の機能を活用した応用分野です。
この分野でも銀行のキャッシュカードやクレジットカードを相乗りさせて、
医療費の支払いやフィットネス利用料金の支払いを可能とすることもできます。
■来場管理、電子チケット、トレーディングカードへの応用
ICカードは、エンターテインメント分野での利用にも最適です。
既に多くのアミューズメント施設の会員カードや入場券として利用することに
より、従来の磁気カードや紙のチケットでは実現できなかったサービスを提供
することが可能となっています。
また、トレーディングカードはICカード化することにより、ビデオゲームと
情報を連動させるなど、従来では考えられなかったサービスの提供が可能に
なっています。
残念ながら、小生はこの分野に関しては実際に利用したことがなく、
具体的な内容には疎いのですが、応用分野の事例としてリストアップされて
いましたので、一応掲出しておきます。
■テレホンカード、SIM/UIMカード(携帯電話)、デジタル放送受信カードへの
応用
テレホンカードはICカード化によって、偽造・改ざんのリスクから
開放されたということですが、公衆電話は携帯電話に主役を奪われ、設置台数
が減少傾向にあり、ICカードのテレカはあまり普及しないという結果に
なってしまったようです。
小生は使ったことはありません。折角ICカード化したのに時代の流れで
公衆電話の役割が変化してきてしまい宝の持ち腐れとなっているのではと
考えているのですが、誤解でしょうか。
また、携帯電話やデジタル放送の利用者を認証し、システムのセキュリティ部分
をブラックボックス化するメディアとして利用されています。
これに関しても、小生自身は次世代型携帯電話に移行しておらず、未体験です。
デジタル放送も我が家は、CATVを利用しており、目下のところ未体験
ということになります。
■電子入札認証用カード、IT実験、住民基本台帳カード、健康保険証、運転免許証
等への応用
公共分野でのICカードの利用も活発化してきています。
国土交通省では電子入札の認証用カードとしてICカードが利用されています。
また、2001年から行われた経済産業省による「ICカードの普及等による
IT装備都市実験事業(IT実験)」と、それに続く「ITCity」では、
さまざまな地域サービスがICカードを介して行われています。
2003年8月からは、住民基本台帳カードが発行され地域サービスは
ICカードを仲立ちとしてよりいっそう充実されていくものと考えられます。
この他にも、運転免許証、健康保険証、介護保険証、パスポート等も
ICカード化が検討されています。
e-JAPAN計画の一環として、行政分野のIT化が推進されていくことになり
この中でICカードの応用分野は徐々に拡大されていくことになるでしょう。
■ポイントカード、メンバーズカードへの応用
ポイントカードがICカード化されることにより、ポイント管理が容易かつ
多様な機能を搭載できるようになります。
既に「汎用ポイントシステム」の導入は進んでおり、いろいろなお店で
利用可能であり、クレジットカードのポイントシステムとも連動する
ポイントカードシステムが登場しています。
■以上のように、いろんな分野でICカード化検討され、
実際に一般に普及してきています。
残念ながら、小生個人としては、知識としては知っていても実際には、
利用したことのないものも数多くあり、その利便性を体験していないものも
あります。
いずれにせよ、ICカードの機能を生かした、各種の応用分野が急速に拡大
することだけは確かであり、これによりセキュリティーの確保とカードの
多機能化が促進されることになります。
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