■ICカードの応用分野
■ICカードの応用分野
今回から、ICカードに関してのトピックスを取り上げたいと思います。
ICカードは、1970年、日本とフランスでほぼ同時期に発明されました。
プラスチックのカードの上にICチップを埋め込んで、簡単な演算機能と
メモリー機能を持たせたもので、これによりセキュリティーを確保しよう
というものでした。
当初は、4ビットのCPUを搭載していましたが、順次8ビット、そして
16ビットと演算スピードとメモリー容量を拡大してきています。
■1980年代になり、フランスでは世界に先駆けて国策としての支援もあり、
カードの実用化がはじまり、まずテレホンカードがICカード化されました。
欧州では、電話機のコインを盗む目的で、公衆電話機が壊されることが多く、
この破壊から電話機を守る意味からもいち早く磁気カード方式に切り替わって
いましたが、偽造磁気カードが多発することになりました。
そこで、磁気式テレホンカードの偽造利用に対する防犯措置としてICカード
が導入されることになり大きな成果を挙げることができたということです。
これ以降、フランス、ドイツなどヨーロッパの国々を中心に、電話だけでなく、
カード犯罪防止を目的に、プリペイドカード、クレジットカードなどの
ICカード化が活発になり交通機関やショッピングへの利用が
拡大してきています。
一方、日本では、三井銀行と東芝がフランスのブル社のCP-8というカード
をベースにデビットカードによるショッピング実験を期間限定で実施したのが
日本で最初の実証実験システムでした。
その後、トッパンをはじめとして国産各社がICカードの開発を行い
銀行キャッシュカードなどを利用した大規模な導入実験が行われました。
ICカードの大容量記録性を生かした多機能利用と高セキュリティ性が
注目が集めてきましが、本格的な普及展開には到りませんでした。
90年代に入ると、社会のIT化と共にICカードは、電子マネーや電子認証
などの新しい搭載媒体としても注目されるようになります。
一時は、英国製のモンデックス方式の電子マネーが注目を浴び、その後
ビザキャッシュやマスターカードのニューヨークでの実験等も行われました。
日本でも、渋谷や新宿、神戸そして一部の地方都市で地域内での電子マネーの
実用化実験が行われ、実務上の問題点はクリァーされていきました。
この間に、機能や仕様の統一化・国際規格化の動きが本格化し、
普及の基盤が形成されていったのです。
そして21世紀になってから、クレジットカードやJRの鉄道乗車券の
ICカード化が本格化していき、ICカード社員証や学生証を多く目に
するようになりました。
さらに、住民基本台帳カードなどの公共カードもICカードで提供される
こととなっており、ICカードがわれわれの生活に溶け込んできています。
■具体的な応用分野について
ICカードの応用範囲は広く、いろいろな分野で利用されるようになって来ました。
カードの製造コストや端末コストも大量生産技術により急激に安価になってきてお
り、今後広範囲な普及・実用化の段階になってきました。
ICカードの仕様に関しては、接触型と非接触型の二つの方式が存在します。
更に、非接触型にも方式が二つあり、これらをひとつにしたハイブリッド型の
ICカードも開発されてきています。
更には、携帯電話にも組み込まれることになり、いよいよ本格的な普及の段階に
なってきたということです。
いろいろな応用分野に関しては、次回で説明します。
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