■エレクトロニック・バンキング・サービスについて
■エレクトロニック・バンキング・サービス
銀行は、営業店での銀行サービスの提供だけでなく情報通信回線を利用した
銀行のコンピュータを活用した各種のサービスを提供しています。
最近はインターネットを利用したインターネットバンキングサービスや携帯電話を
利用したモバイルバンキング等が一般化しつつあります。
これらは、インターネット技術が普及してくることにより開始されたサービス
ですが、インターネット普及以前にも各種の情報通信ネットワークを利用した
サービスを開発し、お客様に提供してきました。
これらを総称してEB(エレクトロニック・バンキング・サービス)と略称して
います。
今回からは、銀行がお客様向けにネットワーク分野でどのようなサービスを
行ってきたかを振り返ってみたいと思います。
■先ず、EBの分野として、日本では、FB、HB、CBという三分野のサービス
を開発してきました。
FBとはファーム・バンキングの略称で、企業向けのサービスの分野のことです。
HBとはホーム・バンキングの略称で一般家庭(個人)向けのサービス分野です。
更に、CBとはカード・バンキングの略称で、ICカード等の活用分野のことです。
■そこで、先ず、企業向けのサービスであるFBから解説していきたいと思います。
このFBは、企業のコンピュータと銀行のコンピュータを情報通信回線を介して
接続することにより、企業と銀行相互の事務の合理化や各種の情報を交換する
チャネルとして利用するものです。
このFBにより、取引先との深耕と企業取引の囲い込みを追及するサービスです。
■FBサービスの概要
企業と銀行の接続形態と情報通信回線は時代により変化し、企業の規模により
いろいろと変化してきました。
一番初歩的な段階の端末としては、プッシュホン電話であり、ファクシミリ端末
であり、データテレホンへと伸展してきました。
そして、ファミコンの通信機能を使ったもの、パソコンを利用したもの、
大企業向けには、コンピュータとコンピュータを直接接続する方式まであります。
情報通信回線も公衆電話回線網からDDX(デジタルデータ交換網)、そして
最近では、高速のADSLや光通信網を利用したインターネットを利用した
システムへと発展してきています。
銀行はお客様へのサービス向上のために、常に最新技術を取り入れてきました。
今後もこの努力は続けられることでしょう。
■全銀プロトコールの制定
インターネット接続以前には、全銀プロトコールという銀行業界の標準通信手順を
決めて、この全銀方式でパソコンやコンピュータとの通信を行っていました。
また、パソコンに各銀行が専用のFBソフトパッケージを開発し、このソフトを
販売すると言うことでFBサービスの普及活動を行った時代もありました。
銀行が積極的にパソコンのパッケージソフトを販売した時代があったという
ことです。
このために、女性の販売部隊を組織し、販売と導入支援を行うという体制まで
整えて各行が販売競争を行った時代です。
現在はインターネットのブラウザーを利用することによりパソコン側に特別な
ソフトを導入する必要はなくなりました。
アプリケーション・ソフトもダウンロードにより提供することが可能となって
います。
FBの提供サービスのメンテナンス負荷も随分軽減されています。
■具体的なサービス内容
具体的なサービスの内容ですが、大きく分類すれば三分野に分かれます。
1)取引情報連絡サービス(レポーティング・サービス)
2)資金移動受付サービス(マネー・トラスファー・サービス)
3)金融経済情報サービス(インフォメーション・サービス)
更に、詳細を列挙します。
1)取引情報連絡サービス
取引明細情報:入出金明細、振込明細、残高情報
外為取引情報:輸出手形買取明細、輸出手形取立明細、輸入手形決済明細、
仕向送金取組明細、被仕向送金支払明細
その他取引情報:口座振替結果明細
2)資金移動受付サービス
資金回収データの受付(事前):口座振替データ
資金支払いデータの受付(事前):一般振込データ、給与振込データ
資金集中・分配管理:本支店間の口座の資金の自動付替処理
即時資金移動処理:本支店振込処理、預金口座間振替処理
3)金融経済情報サービス
マネー・マーケット情報:現先レート、CDレート、コールレート、手形レート
外貨預金レート、インパクト・ローン・レート等の情報
為替市場情報:外為相場、円相場、インターバンク・レート等の情報
海外市況情報:ユーロドル金利、ロンドン・ニューヨークの為替相場
海外CP・CD相場、各国の預金・貸金金利等の情報
公社債情報:主要債券利回り動向、公社債発行条件等の情報
金融経済環境情報:内外主要経済指標、経済予測等
一般情報:不動産情報、商品取引情報等
各種利回り計算:外貨預金利回り計算、債券経過利子計算等
■FBに対する銀行戦略
FB戦略は銀行が取引企業へ提供する提案型のソリューションビジネスの
重要な戦略サービスとして進化してきています。
このFBサービスの良否が銀行と企業の取引深耕に不可欠の条件の一つです。
従って、サービスの内容に関しては、取引企業のニーズを十分に吸収すると同時に
銀行独自の創造的なサービスを開発していくことが必要でとなります。
銀行も選別する側から選別される時代になってきており、FBサービス開発が
ますます、激化していくことになります。
銀行が総合金融サービス産業として変身行く過程の一局面を示す分野ということ
になります。
今回はここまでといたします。
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