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2009.09.17

◆クラウドコンピューティング時代の情報システム部門

クラウドコンピュータ時代の情報システム部門の役割

◆はじめに

以前にも、クラウドコンピューティングに関してのトピックスを採り上げましたが、2006年の11月にサン・マイクロシステムズのCTOのグレッグ氏がブログに書いた予言が再び注目されています。

グレッグ氏の予言の内容は、

「世界のコンピュータは分散化されたグリッドコンピューティングによるクラウド化が進み、Google、Microsoft、Yahoo!、Amazon.com、eBay、Salesforce.comなどの5つぐらいの企業体が運営する巨大なクラウドコンピュータに集約されていくのではないか」

というものでした。

この予言の中で、「グリッドコンピューティング」と「クラウドコンピューティング」という二つの概念が使われています。将来のコンピュータ社会の方向性を示す概念と思います。

◆「グリッド・コンピューティング」とは、インターネットなどの広域のネットワーク上にあるコンピュータ資源(CPUなどの計算能力や、ハードディスクなどの情報格納領域)を有機的に結びつけ、ひとつの複合したコンピュータシステムとしてサービスを提供する仕組みのことです。

◆「クラウドコンピューティング」とは、インターネットやTCP/IPネットワークをしばしばクラウド(cloud=雲)と表現することから、インターネット上の“どこか”にあるハードウェアリソース、ソフトウェアリソース、データリソースをユーザーがその所在や内部構造を意識することなく利用できる環境やその利用スタイルのことをいいます。
クラウドコンピューティングには、つかみどころのない“雲”化した巨大ネットワーク(インターネット)にあらゆるシステムリソースが集約され、それ自体がコンピュータとなるという、パラダイムシフト的意味も込められているのです。

そして、
◆クレッグ氏が指摘した6つの「クラウドコンピューティング」とは

●グーグル (google):WebアプリケーションプラットフォームサービスであるGoogle App Engine(GAE)を2008年5月から一般向けに提供。

●セールスフォース・ドットコム (Salesforce.com):SaaSおよびPaaSのサービスとして顧客管理・営業支援・コールセンターなどのシステムを自社のクラウド上に構築して150万人を超える企業ユーザに提供。

●ヤフー (Yahoo):マイクロソフトと提携しつつ、主力の検索以外にCloud Computing & Data Infrastructure部門が世界規模のサービスを強化中。

●アマゾン (Amazon):Amazon Web Services(AWS)、Amazon EC2(Amazon Elastic ComputeCloud)というamazonの提供するインフラ上に仮想サーバを構築できるサービス等を提供。

●イーベイ(e-Bay):アメリカに本部を置く世界最大規模のインターネットオークション会社。駄玩具や菓子の容器を収集していたカリフォルニアのネットワーカー,ピエール・オミダイアとその妻によって1995年に創設。

●マイクロソフト(Microsoft):Windows、Office、Windows Live、MSNなどを提供。


以上の6社以外にもこの分野での競争が激化してきていますが、長期的には、統合・淘汰されていくものと思われますが、そのほかにも・・・。

◎アップル:MobileMeを提供。

◎IBM:パブリッククラウドのLotusLiveやIBM MCCS、各種のプライベートクラウドを提供。

◎東洋ビジネスエンジニアリング:MCFrame online原価管理を提供。

◎ブランドダイアログ:SaaS型クラウド・グループウェアGRIDY(グリッディ)を提供。

等々があります。


◆なぜクラウドコンピューティングなのか?

クラウドコンピューティングが活発化している背景を考えてみたいと思います。

1)クラウドコンピューティング注目されている背景には、コンピュータとネットワークのコストが極めて安価になったこと。

2)情報システムのコスト面における最大の課題は運用コストなどの人件費です。人件費を削減するためにはサーバ群をできるだけ集中して運用することが重要。故に、極めて多数のサーバを集中管理し、多くの企業や消費者にサービスを提供するクラウド・コンピューティングはコスト削減において非常に大きな効果を発揮すること。

3)また近年において企業システム構築の際、ゼロから自前でシステムを作り上げるよりも、他社が提供する既存サービスを活用した方が有利なケースが増えてきたこと。


このような状況がクラウドコンピューティング化を進める追い風の役割を果たしているのです。


◆クラウド時代の情報システム部門の役割の変化

このような、クラウドコンピューティング時代への到来により、情報システム部門の役割にも大きな変化を余儀なくされています。

従来の役割からの脱皮が必要であり、情報システム部門も「チェンジ」が必要な時代になってきているのです。

クラウドコンピューティングの時代になり、情報システム部門はハードウェアやリソース管理の呪縛から解き放たれ、まさに企業が活用すべきデータをどのように流通させるかを考えることが重要な課題となってきています。

専用システムの時代は終わりをつげ、「共用プラットフォーム上に存在できないコアコンピタンスな仕組み」だけを企業は開発する時代が到来し、「情報システム部は情報流通マネジメント部」として生まれ変わる必要があるのです。


◆まとめ

技術の進歩により、コンピュータの利用形態は、何回かの技術的な変遷を辿ってきました。

そして、世界的な不況の時代を背景に、コンピュータ関連コストへの圧力も強くなってきています。

更に、企業活動の変化に伴う、情報システムへの要求も大きく変化しつつあります。

このような、時代を背景として、「クラウドコンピューティング」は、新時代の情報システムの利用形態として注目に値するものと考えます。

情報システム部門も大きく「チェンジ」すべき時代に突入しているのです。

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