日記・コラム・つぶやき

2010.06.24

◆企業IT動向調査から金融業界の動向を探る

企業IT動向調査から金融業界の動向を探る
(2009年度の調査結果)

【はじめに】

米国発のサブプライムローンを発端として、世界経済は低迷してきましたが、
上海万博の開催を刺激として、中国経済の伸張やエコポイントによる内需
拡大等で、日本経済にも上向きの傾向が感じられるようになってきました。

と思っていた矢先に、ギリシャの国家財政悪化から、今度は、ヨーロッパ発
の世界経済の不安定化が発生してきました。
上向こうとしていた景気回復に冷や水を掛けるような現象が発生してしまい
ました。

この影響がどの程度のものかは、現時点では不透明な状況ですが、このよう
な先行きの読めない中で、企業のIT予算も削減傾向が続いており、IT業
界は活性化が期待できない状況にあります。

そんな中で、日本情報システム・ユーザー協会から
「企業IT動向調査報告」が公表されています。

今回は、この中から、金融業界に関連して、興味ある部分をピックアップ
してみたいと思います。

【調査の概要】

この調査は、日本企業のITに関しての動向を知る上で興味深いものが
あります。

今回の調査の重点ポイントは、

1)経営環境の変化に対応したIT活用策、
2)システムの信頼性・安定性の確保、

の視点からの調査となっています。

具体的には、
1)経営環境の悪化から、IT投資予算は、引き続き抑制の傾向が続いて
いますが、IT技術の進歩傾向は、継続しており、「仮想化技術」
「SaaS」「クラウドコンピューティング」などの新たな技術が
浸透しつつあります。
これらをいかにうまく活用していくかがテーマになります。

また、
2)ITシステムが社会の中に浸透するに従い、社会基盤の一部として
機能しています。従って、システムの障害が、社会生活に与える影響が
大きくなっています。
システムの障害がマスコミで大きく取り上げられるようになっています。
社会システムとして便利に利活用され、定着化してくるに従い、
システムの信頼性と安定性のニーズはますます増大してくるのは
当然のことです。この信頼性と安定性の現状はどうなっているのかが
調査の対象となっています。

【調査の結果から】

この調査結果から特に金融業界の動向をピックアップしてみました。

1)IT投資に関しては、金融業界の開発費も急減速しています。
金融業界の開発費と保守運用費の比率は、概ね、59:41の比率となって
おり、この開発費の落ち込みが大きかったものの、徐々に回復の兆しも
見えてきているようですが、抑制傾向であることには、変化がないようです。
大規模プロジェクトが一段落したのも影響しているかと思われます。

2)IT投資で解決したい課題と中長期的な経営課題としては、
「ビジネスプロセスの改革」「グローバル化への対応」
「企業間の情報連携」「ビジネスモデルの変革」が、
近年の定番となっていますが、昨今の時代背景から
「経営の透明性の確保(内部統制、システム監査への対応)」
「企業としての社会的責任の履行(セキュリティ確保、個人情報保護等)」
が、重視される傾向が浮き彫りになってきているようです。

3)情報システム障害とその原因としては、事業中断レベルの障害発生件数
が年間0件」の企業の割合が3/4と情報システムの障害対策が各企業に
浸透してきているようです。
この中で、興味深い試算がなされていました。
保守運用費(除く・ソフトウェア費用)と障害件数の関係で、
「事業中断に至るシステム障害」は、年間保守運用12億円当たり1件発生
という数字になっています。
この数字は、全業種の数字なので金融業界にすぐには当てはまるものでは
ありませんが、大変興味深い試算結果と思います。
自社の予算と比較してみていただくことにより、自社システムとの比較して
いただくことも可能かと思います。

4)金融機関の情報システムに関しては、調査の結果から、
高品質システムとの高い評価を得ています。
1/3の企業が「無停止」を実現しており、残りの企業でも、
99.999%以上の稼動実績となっています。
これは、金融機関のシステムが社会基盤のひとつとなっており、
社会的責任の重要性に対応したもので当然の結果ということでしょう。

5)日本の企業の基幹の情報システムの障害による月間停止時間は、
1.7時間と北米の大企業の月間停止時間14.7時間と信頼性が
格段に高いということです。
このことは、日本人のトラブルに関しての気質にも影響があるもののとは
思いますが、反面では、過剰投資にならないように予算管理の厳正化も
求められるのも現実です。

6)重要インフラ情報システムの信頼性については、
「重要インフラ事業者」として、
「情報通信、金融、航空、鉄道、電力、ガス、政府・行政サービス、医療、
水道、物流」の10業種の中でも、金融業が他業種と比較しても高水準
であり、過半数の企業が年間の障害による停止時間5分以下
(稼働率99.999%以上)を実現しています。
このことは、最近マスコミで、金融機関のシステム障害の報道が
少なくなっているとの実感と一致しています。

7)災害対策に関しては、本番機とバックアップマシンを別センターで
稼動させている企業は全体では二割、大企業では1/4になっていますが、
「金融業」では、45%が複数センターで稼動させています。
金融機関では常識と考えていることが、一般の企業では、浸透していない
ということです。
地震等の大災害時に課題を残しているというのが現状のようです。

8)情報システムの信頼性向上に関する悩みとしては、
「要員の不足」が首位を占めているものの、「開発時のテスト不足」
「企画・設計段階のレビュー不足」「ベンダーのサポート不足」等
の原因は、低減傾向にあり、システムの信頼性確保への意識が浸透して
きているようです。


【まとめ】

今回は、企業のIT動向調査をベースに金融機関のITシステムの特徴を
ピックアップしてみました。

金融機関のIT化は、長い歴史があり、技術革新の進歩に合わせて、
時代ニーズに応じて各種のサービスを提供してきています。

この過程で、数多くのノウハウの蓄積があります。

このノウハウの蓄積が、ユーザー側、システムベンダー側に蓄積され、
信頼性の高い金融情報システムが情報社会のインフラとして機能しています。

このことは、誇るべき事実と思います。

しかしながら、これらのノウハウが次世代に順調に継承されているのか
どうかについては、疑問と思われることが多いように思います。

システムにも関与する要員にも世代交代は避けては通れない現実です。

次世代を担う要員を今から長期計画で育成していくことの重要性を痛感する
次第です。

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2009.04.15

◆新産業革命の必要性について

世界不況に思う
ー新しい産業革命の必要性ー

【はじめに】
新年度を迎えても景気動向は明るさを見せてこないようです。

米国発のサブプライムローンの破綻から世界的なパニックが発生してしまいました。
パニックの種類にはいろんな分野に広がってしまいました。
今回のパニックは、同時多発的に、多角的な分野に起こっています。

金融分野におけるパニックは勿論のこと、需要の低迷による生産収縮による製造業の
企業経営分野におけるパニック、
そして、生産労働力の縮小から派生する雇用に関するパニック。

更には、高齢化社会に伴う福祉分野におけるパニックの到来。
時代の変化に迅速に対応できない政治への不信のパニック・・・
等々と多分野のパニックが発生しているのです。

これらのパニックが同時並行的に発生しているのです。
勿論これらのパニックは、相互に関連しあっているもので、
独立の事象ではありません。
このパニックの影響で、企業は大幅な経費節減対策に取り組んでいます。

IT投資に関しても例外ではありません。
新規のシステム開発への投資は軒並み凍結ということになっています。

そこで、今回はIT分野の話題から離れて、地球規模の大パニックについて
考えてみました。

【今回のパニックの背景】

毎日のニュースは、超優良企業が赤字決算の予想を発表しています。

証券・銀行は、サブプライムローンに直接的に関与していたわけで、
関与の度合いにより、その損失の大小も関与の度合いに比例しています。

銀行の場合には、証券投資の損失に加えて、
融資先の倒産による貸し倒れ損失の増大、株価暴落による
時価会計による会計上の損失も加わり、大幅赤字決算予想の発表が続いています。

更に、深刻なのは、繁栄を謳歌していた輸出依存型の自動車産業の売り上げ不振です。

米国のビッグスリーの赤字は自業自得の感がありますが、
日本の輸出産業を牽引してきた、日本の自動車産業の中心的な
トヨタ、日産、ホンダまでもが、大幅赤字の決算予想です。

日本の製造業は、グローバル化の波を受けて、
発展途上国とのコスト競争に巻き込まれてしまいました。

このコスト削減の手段の一つとして、派遣法の改正が行われ、
製造現場への労働派遣が許容されました。

これに便乗して人件費を抑えるために採用したのが、
非正規社員、即ち派遣社員の大量導入だったわけです。

本体は勿論のこと、下請けの部品メーカーまでもが
同一の歩調をとったのです。

これにより、製造業への派遣会社は大いに繁盛しました。
ここに外国人の労働力、フリーター等の労働力が投入され
自動車産業は増収増益を続けてきたのです。

しかし、需給の急速なアンバランスから、
需要が縮小し生産縮小をせざるを得ない現象になってきています。

そして、調整弁としての人件費のカットが始まったのです。

真っ先に影響を受けたのが、非正規社員のカットということになります。

この人件費カットは、正社員にも、新規社員の採用にも波及してきています。
正社員への早期退職勧奨、賃金カット、ワークシェアリングの導入。

新規採用予定者に対しては、採用取り消し、新規採用人員の削減、
新卒者には就職難の時代に突入してしまいました。

今回の不景気の影響は、雇用の不安にも直結しています。

製造業を中心としての雇用縮小が顕在化し、大量の失業者が発生しているのです。

ネットカフェ難民の増大、ホームレスの増大、
生活保護世帯の増大等と社会不安の要因の増大となっています。

しかし、この逆境の中で増収増益の黒字決算予想の会社もあります。
円高を背景に輸入企業はメリットを享受しています。
また、低価格、高品質の商品は順調に売り上げを伸ばしています。

決して、暗い話ばかりではありませんが、
大きな時代の変革期に突入してきたのです。

【産業構造の改革の時代に】

ところで、現代の社会は、第一次産業から
産業革命により第二次産業の繁栄をベースに
第二次産業を支える第三次産業も繁栄してきました。

そして、更に、第四次産業ともいわれる情報革命、IT革命を経てきました。

しかし、この産業分野の変遷とグローバル化の進展によりわれわれの社会は
大きなひずみをもたらしてしまったのです。

いわゆる格差社会が顕著化してきているのです。

今回の100年来の大津波といわれる世界恐慌の予兆は、
金融分野のバブルが弾けたことが発端ですが、
産業構造そのものの構造改革の抜本的な改革を要求しているに違いありません。

産業間のアンバランスの調整と産業間の相互交流を必要とする時代に突入しているのです。

特に、これからの時代は、
第五次産業が重視される時代に突入しているのではないでしょうか。

ここでいう第五次産業とは、
教育、医療、福祉、介護、保育等の分野と公的サービスの分野です。

これらの分野への労働力のシフトと効率化、合理化が必要とされているのです。

【労働力シフトの必要性】

第二次大戦の終了後、わが国では、第一次産業から、
第二次産業産業への労働力シフトが加速されてきました。
これにより、GNP、GDPを大幅に押し上げ驚異的な経済発展を達成したのです。

しかし、今回の世界的な経済パニックは、産業構造の変革を求めているのです。

今回の雇用環境の変化は、
第二次産業の労働力の他の産業分野へのシフトを強制することになります。

第二次産業分野の労働力は勿論のこと、
第三次産業、第四次産業の労働力も再配分の必要があるのです。

老齢化し衰退しつつある第一次産業への回帰、
第五次産業への大幅シフトの必要性がそれです。

われわれの身近なIT分野の労働力も例外ではありません。

他産業へのシフトを強要されているのです。

【まとめ】

今回の世界規模での経済パニックは、
現代文明の大変化の時代の到来を予感させるものです。

この大変革、大変動の時代にどう生きていくかが、
問われる時代になっています。

現在をどう生きていくのか?

将来を展望してどう生きていくか?

われわれ個々人が人生を長期的な視野で見つめなおす必要があります。

人生設計の再構築の時代に突入しているのです。

個々人が、この時代の大変革に落ち着いて長期的な視野から
人生を見直す絶好のチャンスではないでしょうか。


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2006.01.03

■謹賀新年■

■謹賀新年■

新年明けましておめでとうございます。

旧年中はいろいろお世話になりました。

本年もよろしくお願いいたします。

新年早々、恒例の箱根駅伝を視てしまいました。

本当に、箱根駅伝は感動のドラマです。

時々は我が家の近辺の遊行寺の坂で応援しています。

今年は、テレビの前でしたが・・・・。

毎年、テレビの前から眼を離すことができません。

今年も、往路、復路を全コース視てしまいました。

駅伝というチームプレーのドラマに人生の浮き沈みを感じます。

長い人生の凝縮した、人間ドラマを見ているのでしょうか?

人生においても山あり、谷あり、時には、雨、雪あり、・・・。

予期せぬアクシデントあり、この単調な駅伝という競技が、

どうして、こんなに魅力的なドラマを演じるのでしょうか?

チームのタスキを繋ぐだけのために走る競技が・・・。

シナリオがある訳ではなく、ぶっつけ本番のドラマです。

ノンフィクションに勝る物語はないということでしょう。

毎年、毎年、繰り返される、若者たちの戦いのドラマ。

わが人生に重なるものがあるのでしょう。

今年も、やはりハプニングが起こりました。

今年も予想外の結果となりました。

今年の無念を抱えて、来年に向かって走り続けねば!!

正に、人生を生きるドラマの短縮版ということでしょう。

あっという間に、正月三日間が過ぎようとしています。

今年はどんな年になるのでしょうか?

今年も、充実した一年間を過ごしたいものです。

読者の皆様のお多幸も祈念申し上げます。

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